英文誌(2004-)
State of the Art(特集)
(0015 - 0022)
3.肝・胆道系,膵腫瘍
On the echographic diagnosis of malignant tumors of the liver, the biliary system and of the pancreas.
福田 守道
M FUKUDA
札幌医科大学癌研究所内科
Dept. Med., Cancer Research Institute, Sapporo Medical College
キーワード :
一定の呼吸相における上腹部全域の多面断層と感度断層法を組合せて肝・胆道系,膵の映像化を図り,さらに各臓器の腫瘍性疾患の診断成績につき検討した。正常例において大血管の管状構造を指標として肝胆膵各臓器の界面,内部エコーが明瞭に把握された。本法により検索した104例の腫瘍性疾患については原発性・転移性肝癌のほぼ全例に診断的所見が得られ,エコーパターンの分類が可能であった。胆嚢癌,胆管癌,膵癌については辺縁,内部エコーのとくに高感度域における感度断層法による慎重な検索が必要で,胆嚢,膵癌については70%, 82%に診断的所見が得られた。なお閉塞性黄疸を呈した胆道系腫瘍について良好な診断成績を得た。