英文誌(2004-)
Original Article(原著)
(0019 - 0026)
超音波断層法による婦人骨盤腔の定量化
Quantitative analysis of female pelvic cavity by ultrasonic tomography.
小柳 孝司, 中野 仁雄, 仁位 史建, 久保田 史郎, 熊野 由美子, 坂元 力
Takashi KOYANAGI, Hitoo NAKANO, Fumitate NII, Shiro KUBOTA, Yumiko KUMANO, Chikara SAKAMOTO
九州大学医学部産科婦人科学教室
Gynecology and Obstetrics, Kyushu University, Faculty of Medicine
キーワード :
分娩の機械的要因のなかで産道,ことに骨盤腔の分娩に対する評価は,今日 X-ray pelvimetryなどによって行なわれているが,未だなお完全な骨盤腔イメージの把握には充分とはいい難い。そこで,新しい情報採取のメディアとして超音波断層法を使用し,それによって映像化される骨盤腔の分娩に対する要因の評価と抽出を目的として実験系を設定した。特に,本稿では断層像のなかから特徴抽出がなされた骨盤腔輪郭のパターンを定量的に記述する方法を検討した。また,本法応用に伴うハードウェアおよびソフトウェア上の問題についても若干の検討を行なった。
その結果,今後の臨床応用の際に症例判別の基準となる定量化骨盤腔輪郭を呈示し得るにいたった。