英文誌(2004-)
State of the Art(特集)
(0091 - 0097)
心機能
Echocardiographic assessment of left ventricular function
町井 潔
Kiyoshi MACHII
三井記念病院循環器センター内科
Center for Cardiovascular Disease, Mitsui Memorial Hospital
キーワード :
左室容積を超音波の一軸計測だけから推定する際には,左室長短軸比,asynergyによる誤差の影響を少なくするように考慮しなければならない。適当な計算式を使用した場合,拡張末期容量は左室造影法と極めてよく相関するが,収縮末期容量および駆出率の相関性は多少低い。収縮性の一指標である meanVCFは心エコー図より容易に計算され,正常・異常の分離能力がよい。 maxVCFは meanVCFと極めてよく相関するので無理に求める必要はない。preload,afterload に影響されない心筋の収縮能を知るためには左室エコー図と左室内圧の同時測定が必要である。これにより左室壁stress と VCF との関係を求め,収縮能の評価をすることができる。
断層法は,電子型あるいは機械型の扇形(セクタ)スキャン方式のものが左室機能の評価にも最も実用的と老えられる。