英文誌(2004-)
Case Report(症例報告)
(0077)
胆石症のエコーグラム
竹原 靖明
関東中央病院外科
キーワード :
胆石症の超音波診断には, かつては接触複合走査法が用いられていた(写真下)が, 最近では主としてリニア電子スキャンが利用されている(写真上)。
胆嚢は位置異常が多く, 呼吸に伴って移動しやすい臓器である。このような生体側の条件に適応する装置には探触子の操作が簡便で, かつ実時間観察が可能であることが要求される。電子スキャンは, このふたつの機能を有するもので, 胆石症の診断には欠くことのできない診断機器になっている。因みに, リニア電子スキャンによる胆嚢の検出率は99%, 胆石症の診断率は95%に達している。
リニア電子スキャンで得られる胆石のエコーグラムの特徴は, 結石エコーに続いて後方に必ずといってよいほど shadow が見られることである。