英文誌(2004-)
Case Report(症例報告)
(0111 - 0116)
偽性心膜腔液貯溜を呈した3例のエコー所見
Investigation on three cases which were made false-positive diagnosis of pericardial effusion by echocardiography.
中村 一彦, 宮原 健吉, 片岡 一, 黒岩 義文, 福田 陽一郎, 古川 重治, 橋本 修治
Kazuhiko NAKAMURA, Kenkichi MIYAHARA, Hajime KATAOKA, Yoshifumi KUROIWA, Yohichiro FUKUDA, Shigeharu FURUKAWA, Shuji HASHIMOTO
鹿児島大学医学部第二内科
The 2nd Department of Internal Medicine, School of Medicine, Kagoshima University
キーワード :
心膜腔液貯溜における超音波検査の有用性はEdler Feigenbaumらによって明らかにされた1)2)。心膜腔液貯溜の超音波検査所見としてはecho-free spaceが右室前壁前方,左室後壁後方に出現してくる。不適当などビーム方向や利得の設定によって偽陽性例が出てくることは知られているが,そうしたもの以外にも鑑別の難しいこともある。今回われわれは明らかなecho-free spaceを生じながらも液貯溜との鑑別が困難であった3例を経験したので若干の考察を加え報告する。