英文誌(2004-)
State of the Art(特集)
(0179 - 0184)
内視鏡的膵超音波検査法
Endoscopic ultrasonic scanning of the pancreas
井上 寿夫, 高雄 清人, 永津 正章, 広本 秀治, 岩本 忠, 佐藤 美晴, 杉原 順一, 深野 茂, 光野 孝雄
Toshio INOUE, Kiyohito TAKAO, Masaaki NAGATSU, Hideharu HIROMOTO, Tadashi IWAMOTO, Yoshiharu SATO, Junichi SUGIHARA, Shigeru FUKANO, Takao MITSUNO
神戸大学医学部第一外科
First Dep. of Surgery, Kobe Univ. School of Medicine
キーワード :
十二指腸ファイバースコープの先端に超音波探触子を装着し,胃内膳より内視鏡下に部位を確認しながら膵を走査する方法を考案した。
試作した探触子のテストピースおよび摘出膵標本を用いたモデル実験では,像の明瞭度に関して満足すべき結果をえた。つぎに膵体尾部に病変のある9症例に本検査法の臨床応用を試みた。その結果,癌腫では診断容易で本法の有用性が立証できたが,慢性膵炎のうちビマン性のものでは正常膵との鑑別にやや困難を感じた。そのほか本検査法は膵病変以外にも胃・膵周辺の病巣の診断などにも役立ちうることを述べた。